鼓笛隊の襲来
本のご紹介です。三浦亜記氏の短編集ですが、少し前の作品です。中学受験での出題というより、どこかの塾の模擬試験で見かけ印象に残りました。本来は、下記にご紹介します「となり町戦争」を取り上げるべきかとも思いましたが、受験関連ということでこちらを。
不思議な読後感
「赤道上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した」ーこれが冒頭の一文です。いきなり予想外の方向から揺さぶりをかけられ、否が応でも文中に引きずり込まれます。これは本編で登場する「鼓笛隊」そのものかもしれません。短編集全体にいえることですが、当たり前の日常の中に非日常があまりにも自然に入り込んでくるのが特徴です。
読み終えた後は、どこか示唆的のようであり、戯れているだけのようであり、つかみどころがないなと思われるかもしれません。でも、読み手の心の中にじんわりと訴えてくるものがあると思います。私は現代人は「巻き戻し」されてもいいのかなと思いました。
是非、ご一読下さい。
となり町戦争
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